「作ってもらったまま、何もしていない」「更新はたまにしているが、プラグインやWordPress本体は触っていない」——そんな会社のサイトは、今まさに危険な状態に近づいているかもしれません。

WordPressは世界で最も使われているCMSですが、その分攻撃者から狙われやすいという側面もあります。更新を止めて放置することは、鍵をかけずに店を閉めるようなもの。この記事では、放置によって起こる具体的なリスクと、保守で防げる理由を解説します。

WordPressを放置すると起こる5つのリスク

1. セキュリティの脆弱性が放置される

WordPress本体やプラグインには、定期的にセキュリティの脆弱性(弱点)が発見されます。開発者はすぐに修正アップデートを配布しますが、更新しなければその弱点が残り続けます。

攻撃者は世界中のWordPressサイトを自動でスキャンし、古いバージョンのサイトを探しています。「うちの小さなサイトは狙われない」は誤解です。手動ではなくプログラムが自動で標的を探すため、規模は関係ありません。

2. サイトが「標的リスト」に掲載される

脆弱性を持つサイトはハッカーの間で共有される標的リストに登録されることがあります。一度リストに載ると、複数の攻撃者から繰り返し不正アクセスを試みられる状態になります。

3. 改ざん・乗っ取りが起きる

不正アクセスに成功されると、サイトのコンテンツが書き換えられたり(改ざん)、管理権限を奪われたり(乗っ取り)します。被害の具体例は次のとおりです。

4. 検索順位が下がる

Googleはサイトの安全性・表示速度・更新頻度を評価基準のひとつにしています。放置によって表示速度が低下したり、改ざんによって悪評価を受けたりすると、検索順位が徐々に落ちていきます。

SEO対策に力を入れても、サイト自体が健全でなければ効果は出ません。

5. フォームが壊れて問い合わせがゼロになる

プラグインのバージョンがズレたり、PHPのバージョンアップとの非互換が起きたりすることで、お問い合わせフォームが壊れて動かなくなるケースがあります。気づかないまま数週間〜数ヶ月、問い合わせを取りこぼし続けた例は珍しくありません。

放置した場合の「崩壊タイムライン」

大きな事故は突然やってくるように見えますが、実際は段階的に進んでいます。

〜1ヶ月
部品が古くなり始める表示が少しずつ重くなり、小さな不具合が出始める。見た目はまだ普通なので、誰も気づかない。
〜3ヶ月
弱点が"狙われる側"になる古いプラグインの脆弱性が放置され、自動スキャンの標的リストに載る。スパム送信の踏み台にされ始めることも。
〜6ヶ月
検索順位が落ち、問い合わせが減る放置の影響が数字に出始める。同時に、改ざん・不正アクセスのリスクが現実的な高さになる。
ある日突然
サイトが乗っ取られる/真っ白になる詐欺サイトに書き換えられる、「危険なサイト」と警告が出る、フォームが詐欺メールの送信元になる。気づいたときには手遅れ。

放置したときの被害額の現実

「保守費用はもったいない」と感じる方もいるかもしれませんが、事故後の復旧費用と比較してみてください。

10〜50万円
改ざん・不正アクセスの復旧費用の相場
数十万円〜
バックアップなしの場合のサイト作り直し費用
計り知れない
その間に失う問い合わせ・売上・会社の信用
⚠ 特に注意が必要なケース

個人情報をフォームで収集しているサイトが改ざん・漏洩被害を受けた場合、個人情報保護法に基づく報告義務と、顧客への通知が発生します。対応コストと信頼の失墜は、復旧費用を大きく上回ることがあります。

WordPress保守で防げること

毎月の保守作業によって、上記のリスクはほぼすべて未然に防ぐことができます。最低限やるべきことは次のとおりです。

✅ 保守で「見えるようになる」こと

きちんと保守を行うと、「今月38件の不正アクセスを防いだ」「更新を7件適用した」「稼働率99.9%だった」といった数字が見えるようになります。何にお金を払っているかが明確になるため、社内での費用対効果の説明もしやすくなります。

「自分でやればいい」という方へ

技術的に可能であれば、自分で保守することも選択肢です。ただし、実際にやってみると次のような課題が出ることが多いです。

本業に集中したい経営者・担当者にとっては、月1〜3万円で外注して本業に時間を使うほうが合理的な選択です。

まとめ:放置コストより保守コストのほうが安い

WordPressの放置は「何もしていない」のではなく、「リスクを積み上げている」状態です。事故が起きてからの復旧費用・信用の失墜・対応工数を考えると、月額の保守費用はリスクヘッジのための保険と考えるのが合理的です。

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